SNSは、現代の営業活動に欠かせないツールです。会社員やフリーランスの営業担当者がSNSを効果的に活用すれば、多くの見込み客とつながれて、信頼関係を築けます。
そこでこの記事では、SNSを使った営業の方法や成功のポイント、さらには各SNSプラットフォームの特徴を解説しています。SNSを活用してビジネスチャンスを広げ、さらなる成果を生み出してみましょう。
SNSを活用した営業とは

SNSを活用した営業手法である「ソーシャルセリング(SNS営業)」を用いることで、効率的に見込顧客との関係を作れて、契約へと繋げられます。
現代は広くSNSが普及し、日本国内においても多くの利用者がいます。このような状況でSNSを上手く活用すれば、企業は競争の激しい市場でより効果的にシェアを拡大できるでしょう。
インターネットやSNSの普及を背景に、ビジネスにおけるSNSの重要性はますます高まっています。
ソーシャルマーケティングとの違い
ソーシャルセリングとソーシャルマーケティングは、似ているようで役割が異なります。ソーシャルマーケティングは社会全体の改善を目的とし、地域の交流やコミュニケーションを通じてブランドの認知度を高める活動です。
それに対し、ソーシャルセリングは直接的な商業利益を目的とし、企業と消費者、または企業同士の取引を進めるためにSNSを活用します。商業的な目的を持ちながら関係を築くことで、効果的に利益を得ることができるのです。
SNS営業の方法とは

SNS営業を活用することで見込み客にアプローチし、信頼関係を築きながらビジネスを拡大できます。それでは、具体的にどのようにSNS営業を行うと良いのでしょうか。4つのステップで解説していきます。
ステップ1:SNSのプロフィールを最適化する
ステップ2:発信する情報に優先順位を付ける
ステップ3:見込み客の投稿にリアクションする
ステップ4:商品・サービスの紹介をする
ステップ1:SNSのプロフィールを最適化する
SNS営業を始める第一歩は、プロフィールを最適化することです。SNSのプロフィールは訪問者が最初に目にする情報であり、相手の信頼を得るために欠かせません。
例えば、個人のフリーランスであればプロフィール写真は顔写真にして親近感を与え、経歴や得意分野を簡潔に記載するのがおすすめです。企業アカウントの場合は、活動内容を具体的に記載することが大切です。
訪問者に「この人・この企業なら課題を解決してくれそう」と思わせるのがカギです。安心感を与えて信頼を築ける内容にすることで、見込み客からの接触率を高められるでしょう。
ステップ2:発信する情報に優先順位を付ける
プロフィールを整えたら、次は情報発信を開始します。この段階で大切なのは、3種類のコンテンツをバランスよく投稿することです。
もっとも多く発信するのは、相手に役立つノウハウの提供です。次に大切なのが、共感を得るための価値観の共有をすること。3つ目に必要な自社サービス紹介は、少なめの頻度で発信しましょう。
自己アピールが多すぎるとフォロワーに敬遠されるため、ノウハウの提供をメインにして信頼を積み重ねていきましょう。
ステップ3:見込み客の投稿にリアクションする
SNS営業では一方的な情報発信だけでなく、見込み客との交流が大切です。見込み客の投稿に「いいね」を付けたりコメントをしたりすることで、関係を深められます。
例えばX(旧:Twitter)での「いいね」やリプライは、相手に自分の存在をアピールする有効な手段です。気軽なコミュニケーションを続けると、相手が情報収集や商品選択を行おうとした場合に、最初にあなたを思い浮かべてもらえる可能性が高まります。
ステップ4:商品・サービスの紹介をする
商品の紹介を行うタイミングは、十分な信頼関係が築かれてからです。焦って商品の話題を持ち出すと、相手に不快感を与える可能性があります。
見込み客が求める情報を提供し続け、その反応を観察しましょう。複数回のポジティブなリアクションが得られるようになってから、商品の紹介を始めるのが理想的です。この順序を守ると、不信感を持たれずに相手の関心を引けるでしょう。
SNS営業を成功させるポイント
SNSでただ投稿を行うだけでは、営業の成果は期待できません。以下ではSNS営業を成功させるためのポイントをご紹介していきます。
- 具体的な目的や目標を設定する
- 相手との距離感に気をつける
- 定期的に投稿する
- 「企業の顔」であることを意識する
具体的な目的や目標を設定する
SNS営業を成功させるには、明確な目的と目標を設定することが不可欠です。目的を明確にすると具体的な行動に落とし込みやすくなり、成果を測定する際にも役立ちます。
例えば新規顧客の獲得を目指すのか、既存顧客の契約継続を重視するのかを事前に決めることで、より効果的に運用可能です。またSNS営業前後の問い合わせ数や販売数を比較すると、施策の効果を数値で把握できるでしょう。
企業のSNS運用では、目標設定も重要です。一般的には以下のような目標設定がされるでしょう。
- 潜在顧客へのアプローチ
- ファンの育成
- 購入意欲や来店意欲の向上
- 顧客との関係性の強化
このように目標を明確にすると適切な戦略を立てられて、SNS運用の効果が高まります。
相手との距離感に気をつける
SNS営業は対面とは異なり、オンライン上でのやりとりが主です。そのため、相手に不快感を与えない適切な距離感を保つことが求められます。
例えばやりとりが軽すぎたり、一方的すぎたりすると、信頼を損ねるかもしれません。適切な頻度で情報を分かりやすく伝えることで、相手との信頼関係を築きやすくなるでしょう。
定期的に投稿する
定期的な投稿も、SNS営業では欠かせません。コンスタントに投稿を続けることでフォロワーに対して存在感を示せて、見込み客との接点が増えるでしょう。
投稿内容は、価値あるノウハウや自社サービスの紹介が基本ですが、営業担当者の業務に関連したエピソードを交えると効果的です。例えば、「一日の業務内容」や「イベントに参加した様子」などは、相手に親近感を与えやすいです。
ただし無理に投稿を増やす必要はありません。質の低い投稿を無理に増やすと、企業のイメージに悪影響を与えてしまいます。クオリティを保ちながら、適切な投稿ペースを続けましょう。
「企業の顔」であることを意識する
SNSアカウントは企業の顔です。そのため投稿内容や発言が、企業の公式な意見として受け取られる点を忘れてはいけません。
アカウント運用時にはガイドラインを設けて運用ルールを周知し、誤解を招く発言や不適切な投稿を避けるように配慮しましょう。特に新人スタッフには事前研修を行い、SNSの適切な使い方を徹底させることで、リスクを最小限に抑えましょう。
SNSを活用した営業のメリット

SNS営業のメリットを最大限に活かすことで、効果的に新規顧客の獲得やブランディングができます。ここでは、SNS営業の具体的なメリットを解説していきますので、ぜひ目的・目標を設定する際の参考にしてみてください。
- 導入コストを抑えられる
- 的確なアプローチができる
- 顧客が欲している情報を提供できる
- ブランディングにつながる
導入コストを抑えられる
SNS営業の大きな魅力は、導入コストがほぼゼロであることです。専用ツールを使わなくても始められるうえ、登録手数料・仲介手数料といった費用も不要です。そのため自由に情報発信や顧客とのマッチングが行えます。
さらに営業以外にも、人材採用のツールとしてSNSを活用する企業も増えています。SNS運用には人件費がかかるものの、正しいノウハウを学ぶことで効率化が可能になり、さらにコストダウンが図れます。
このように費用対効果が高い点が、SNS営業の大きな魅力です。
的確なアプローチができる
従来の営業活動では、ミスマッチによる無駄な労力や時間が問題でした。しかしSNSを活用すれば、ターゲット層を簡単に絞り込めます。
例えばキーワード検索やハッシュタグを使うと、ピンポイントで潜在顧客にアプローチできます。また条件を設定した広告配信を活用することで、自社の商品・サービスに興味を持つ人々を効率的に開拓できます。
闇雲な営業を避けて時間と労力を節約できる点は、SNS営業ならではでしょう。
顧客が欲している情報を提供できる
営業の目的は単なる商品やサービスの販売ではなく、顧客の課題解決や要望の実現にあります。そこでSNSを活用することで、リアルタイムで寄せられるコメントや口コミを通じて、顧客が抱える課題や要望を把握しやすくなります。
顧客が求める情報を積極的に発信することが信頼関係の構築に役立ち、企業の評価も高まるでしょう。
ブランディングにつながる
SNSは文章だけでなく、写真や動画を活用できる点が大きな強みです。多様なメディアを活用することで、自社の魅力や価値観を効果的に伝えられます。
例えばサービスの特徴や、企業が目指す目標を視覚的に表現することで、ブランドイメージを向上させられるでしょう。
親近感・信頼感を持ってもらえる
SNSで情報発信を継続すると、顧客に親近感・信頼感を持ってもらいやすくなります。企業や商品のファンが増えるだけでなく、そのファンが口コミや情報拡散を行うことで新規顧客を引き寄せます。
また親近感・信頼感を持つ顧客が増えると、優良顧客の獲得にもつながります。このようにSNS営業は、集客と顧客育成の両方に役立つのです。
SNSを活用した営業の注意点

無計画なSNS営業だと、思わぬトラブルに発展する可能性があります。そこで以下では、SNS営業の注意点を解説していますので、運用前にチェックしておきましょう。
- ツールによってアプローチを変える
- 炎上のリスクがある
- 広告や宣伝を強調しすぎない
- コミュニティづくりの段階では営業しない
ツールによってアプローチを変える
一口にSNSと言っても、LINE・Facebook・Instagram・LinkedInなどさまざまなプラットフォームがあり、それぞれ特徴やユーザー層が異なります。これらの違いを理解せずに同じ内容をすべてのSNSで発信しても、期待した反応を得るのは難しいでしょう。
例えばX(旧:Twitter)は匿名で気軽に発言できる場であり、ニュース記事やコラムといった文字中心の情報発信に適しています。またInstagramは写真・動画の質が重視されるため、視覚的にプロモーションを行うのが効果的です。
企業の運用目的やターゲット層に応じて最適なSNSを選び、それぞれの特徴に合わせたアプローチを行うことが大切です。
炎上のリスクがある
SNSは気軽に情報を発信できる反面、炎上のリスクも伴います。炎上とは、批判的なコメントやメッセージが集中し、問題が拡散される現象のことです。
炎上の原因は「モラルに欠けた発言」「不適切なタイミングでの投稿」「批判への不適切な対応」などが挙げられます。一度炎上すると同じSNS内だけでなく他のメディアにも広がるため、企業イメージが大きく損なわれる恐れがあります。
このリスクを回避するには、発信する内容に細心の注意を払い、運用ルールを明確にすることが重要です。専任の担当者を配置しガイドラインの順守を徹底して運用することが、炎上の未然防止につながります。
広告や宣伝を強調しすぎない
ユーザーにとって過度な広告や宣伝は好まれません。SNSはユーザーが興味のある情報や好きな情報に触れる場であり、企業の一方的なプロモーションは拒否されることが多いです。
商品の特徴や魅力を伝える際にはユーザー視点を意識し、有益な情報や共感を得られる内容を含めるようにしましょう。広告臭さが強い投稿を避け、自然に企業の価値を伝える工夫が必要です。
コミュニティづくりの段階では営業しない
SNSを利用したコミュニティ形成の場では、営業活動を前面に出さないことがポイントです。まずは参加者にとって役立つ情報を提供し、信頼関係の構築を最優先に考えましょう。
遠回りに感じるかもしれませんが、こうした関係づくりは意外と短期間で成果を出します。例えば毎日5分程度の情報発信や、気軽なやり取りを続けるだけでも、数か月後には個別のメッセージでやり取りができるほどの信頼関係を築けることがあります。
ユーザーの視点に立ち、まずは役に立つ存在として認識されることが、次の営業ステップにつながります。
営業で使われるSNSの種類

SNSにはさまざまなプラットフォームがあり、それぞれの特性を理解するのが営業を施工させるカギです。ここでは、営業活動で利用される代表的なSNSの種類について解説していきます。
X(旧:Twitter)
Xは、140文字以内の短文を投稿できる無料サービスです。手軽に情報を発信・取得できる点が大きな魅力です。
2023年時点での月間アクティブユーザー数は6,658万人に達し、個人・企業問わず利用されています。特に情報収集ツールとして利便性が高く、興味のある企業や人物をフォローするだけで最新情報を把握できます。
Xは主に若年層を中心に人気があり、特にオンラインゲームやエンターテインメント分野のプロモーションで大きな効果を発揮します。Xは低コストで利用できる点も魅力です。
Facebookは実名制のSNSとして2004年に誕生し、現在では13.5億人以上が利用するプラットフォームです。国内では月間アクティブユーザーが2019年時点で2,600万人と、幅広い層に利用されています。
Facebookはフォーマルな場面での利用が多く、企業広告や社員間の情報共有などの用途で活用されています。ビジネスネットワークを構築しやすく、特に中高年層をターゲットとした営業活動に適しています。
Instagramは写真・動画の共有を中心としたSNSで、視覚的に訴求する力が高いのが特徴です。フィルターやハッシュタグを投稿に活用することで、ユーザーが効率的に情報を整理・検索できる仕組みが整っています。
日本国内の月間アクティブユーザー数は2023年時点で6,600万人を超え、特に20~30代の利用が多いです。ファッション・飲食・美容など、視覚重視の商材を取り扱う企業にとっては効果的なプロモーションツールです。
LINE
LINEは、日本国内で最も普及しているSNSの一つで、メッセージや通話機能を備えた便利なアプリケーションです。スマートフォン普及率の上昇に伴い、LINEの利用者は増加傾向です。
LINEの利用者数は2024年時点で9,700万人を超え、学校・職場・家庭など閉じたコミュニティ内での連絡手段として広く利用されています。
LINEは飲食店やエステサロンなど、店舗型ビジネスで特に力を発揮します。新規顧客の獲得というよりも、既存顧客のリピートを促すキャンペーン情報の発信や、クーポン配信に効果的です。
LinkedIn(リンクトイン)は、世界で約10億人のユーザーが登録するビジネス特化型のSNSです。日本でのユーザー数は400万人ほどですが、LinkedIn社が日本でのユーザー獲得に力を入れていることから、今後さらに増加していくと考えられます。
LinkedInは、外資向けのダイレクトリクルーティングなどの求人・転職活動に活用されています。
また、「LinkedIn Learning(リンクトインラーニング)」という専門家のオンライン講座を受講できる機能があり、スキルアップのためのインプットを行うことも可能です。
活用にあたっては、プロフィール欄や職歴をしっかり記載し、これまで知り合った会社の人たちとのつながりを増やしていきましょう。アカウント自体の信頼性を上げた後は、営業したい人や会社へアプローチする手段として活用しているユーザーもいます。
無料アカウントであってもDMを送付することは可能であるため、営業ツールの一つとして取り入れてみてもよいかもしれません。
SNSで営業を効率化しよう

SNS営業を活用すると、効率的かつ低コストで見込み顧客とつながれます。明確な目的・目標を設定し、自社や自分に合ったプラットフォームを選び、継続的な情報発信と見込み顧客との関わりを重ねることで、信頼を築きながら成果を上げられるでしょう。
またSNSごとの特徴を理解し、それぞれに適したアプローチを取ることが重要です。成功のカギは一方的な宣伝ではなく、フォロワーとの関係を大切にすることです。
SNSを効果的に活用し、ビジネスの成長を加速させてみてください。
執筆者名Ruben
編集企画CWパートナーシップ・フリサプ編集チーム