「フリーランスのキャラクターデザイナーになりたい」という方はいませんか?
キャラクターデザイナーは、自分の描いたキャラクターが活躍するのを見られる、やりがいのある仕事です。この記事では、キャラクターデザイナーに必要なスキルや収入、独立までのステップを徹底解説しています。
独立への具体的な道筋が見えることで、安心して一歩を踏み出せるはずです。あなたのクリエイティブな才能を活かして、自由で充実した働き方を実現しましょう!
キャラクターデザイナーの仕事内容・やりがい

キャラクターデザイナーとは、クライアントや企業の依頼に沿ってキャラクターのイラストを作成する仕事です。アニメやゲームをはじめ、広告・雑誌など幅広い分野で活躍しており、その業務範囲は非常に広いです。
ゲーム業界で勤務する場合、まずディレクターと打ち合わせをして作品の設定を共有し、それに合うキャラクターを作ります。描いたイラストはディレクターから指摘を受けて、修正を繰り返しながら最終的な完成を目指します。
フリーランスの場合も同様に、依頼内容を元にキャラクター制作を進め、クライアントとの何度ものやり取りを経て完成させるのが一般的です。
キャラクターデザイナーの仕事内容
ここではキャラクターデザイナーが行う業務を、具体的に順を追って説明します。
①キャラクターのラフデザイン
②作品の世界観に合わせたキャラクターづくり
③豊富な動きと表情のデザイン
④ラフデザインの清書と完成
⑤データ化して納品
①キャラクターのラフデザイン
最初に行うのが、ラフデザインの作成です。ラフデザインとは、アイデアを簡単に視覚化した初期段階のスケッチのことを指します。
企画書を基準に、大まかな外見・表情・ポーズを簡潔に描き、キャラクターのイメージを固めます。例えば強いキャラクターなら堂々とした体格を、優しいキャラクターなら柔らかい雰囲気を持たせます。
②作品の世界観に合わせたキャラクターづくり
次は、作品のテーマに沿ってキャラクターを作り上げていきます。他の登場人物との関係性も考えながら、統一感のあるデザインに仕上げることが大切です。
ファンタジー作品なら伝説的要素を取り入れたり、SF作品なら近未来的な表現をしたり、作品の世界観を忠実に再現します。
③豊富な動きと表情のデザイン
キャラクターには、さまざまなポーズや喜怒哀楽の表情が必要です。戦闘場面の力強い動きや、日常シーンでの自然な動作まで、状況に応じたバリエーションを用意します。
豊かな表情表現を描き出すことで、視聴者やプレイヤーがキャラクターに感情移入しやすくなります。
④ラフデザインの清書と完成
ラフデザインが決まったら、線や色を整えて完成に近づけます。アートディレクターや依頼主と細部を確認し、指摘された部分を修正しましょう。
その後はグラフィックソフトを用いて丁寧な線画を描き、色付けを行い立体感を出して完成させます。
⑤データ化して納品
完成したイラストは、デジタルデータとして保存します。用途に応じてPNGやJPEG、PSDなど適切なファイル形式を選択します。
クライアントからの最終確認を終えれば納品完了となり、報酬が発生します。
キャラクターデザイナーとイラストレーターの違い
キャラクターデザイナーとイラストレーターは似ていますが、役割には明確な違いがあります。キャラクターデザイナーはアニメやゲームなどの作品に登場するキャラクターやアイテムをデザインします。
一方、イラストレーターは雑誌やポスター、Webサイトなど、幅広い媒体で必要なイラストを描くのが特徴です。ただし実際には、キャラクターデザイナーとイラストレーターを兼任するケースが多いです。
キャラクターデザイナーのやりがい
キャラクターデザイナーとして働く魅力は、自分でキャラクターを生み出せることです。自分が考えたキャラクターが多くの人々に受け入れられることで、大きな達成感を味わえます。
また作ったキャラクターが高評価を得ると、自信やモチベーションにもつながるでしょう。キャラクターが商品化されたり、海外で人気が出たりすると、さらに喜びは大きくなります。
既存のキャラクターに新しい魅力を加えるリデザインも、キャラクターデザイナーのやりがいの1つです。原作を尊重しつつ新しい魅力を加えて、上手くいけば多くのファンから喜ばれるでしょう。
フリーランスのキャラクターデザイナーになるまでのステップ

自分の描いたキャラクターが活躍する、そんな夢を実現できるのがキャラクターデザイナーの仕事です。近年ではフリーランスとして活躍する人も増え、働き方の自由度も高まっています。
ここではキャラクターデザイナーを目指す人に向けて、フリーランスとして独立するまでの具体的な流れを分かりやすく解説します。
①必要なスキルを学ぶ
②制作会社やゲーム会社で経験を積む
③フリーランスの準備をする
④独立後の手続きをする
①必要なスキルを学ぶ
キャラクターデザイナーとして活躍するには、画力だけでなくキャラクター設定やデザインに関する総合的なスキルが求められます。
特に効率よくスキルを習得したいなら、専門学校やスクールでの学びが効果的です。授業ではデッサン・イラスト制作・CG技術・設定の作り方など実践的な内容を中心に学べます。
美術大学でも基礎画力やデザイン理論を身につけられますが、必ずしもキャラクターデザインに特化しているわけではないので注意しましょう。
独学でも学習は可能ですが、一定以上の実力がないと就職活動では不利になる場合もあります。学校ではポートフォリオの作成指導や就活対策も受けられるため、就職や独立の準備がスムーズになるでしょう。
②制作会社やゲーム会社で経験を積む
まずは制作会社やゲーム会社などで経験を積み、スキルを磨きましょう。会社内で3Dモデルを扱うキャラクターモデラーや、ビジュアル全体を統括するアートディレクターといった上位職を目指すことも可能です。
経験を積む中で、自分の得意分野や表現スタイルを磨くことが、キャリアの幅を広げるポイントです。
③フリーランスの準備をする
フリーランスのキャラクターデザイナーとして独立するには、計画的な準備が不可欠です。まず、ポートフォリオや名刺を早めに作っておきましょう。仕事を獲得するための営業ツールとして、非常に重要です。
また退職前に、引っ越しやクレジットカードの契約などを済ませておくと安心です。フリーランスは信用面で不利になることが多いため、会社員のうちに手続きをしておくと良いでしょう。
退職届は通常2か月前までに提出し、引き継ぎを丁寧に行います。前職との関係を良好に保っておくと、今後の仕事に繋がることがあります。
④独立後の手続きをする
会社を辞めた後は税務署に開業届を提出し、個人事業主としての活動を正式に始めましょう。青色申告を希望する場合は、開業から2か月以内に申請が必要です。
また退職に伴い、国民健康保険や国民年金への加入手続きも忘れずに行いましょう。こうした手続きを早めに済ませておくことで、安心して仕事に集中できる環境が整います。
キャラクターデザイナーに必要なスキル

ここでは、キャラクターデザイナーを目指す上で必要なスキルを詳しく解説します。これからスキルを磨いていきたい方も、すでに勉強中の方も、ぜひ今後の参考にしてください。
- 画力と観察力
- 想像力と表現力
- デジタルツールを扱うスキル
- コミュニケーション能力
- トレンド感覚とファッションの知識
画力と観察力
キャラクターデザインの出発点は、画力です。特に重要なのは、立体感や構造を意識したデッサン力です。
基礎的なデッサンを習得して実務で経験を積めば、さまざまなポーズや角度のキャラクターを描けるようになります。また動きや感情を表現するには周囲の人や物、資料の観察を通して表情・仕草・服装などを分析する力も大切です。
よく観察し、それを自分なりに再構築することで、個性あるキャラクターが生まれます。
想像力と表現力
キャラクターデザイナーには、ストーリーや世界観に合ったキャラクターを生み出す想像力が求められます。
魅力あるキャラクターを作るには、単に見た目を整えるだけでは不十分です。そのキャラクターがどんな性格で、どのような生い立ちや時代背景を持つのかまで考えた上で、デザインに反映させる必要があります。
実在しない存在をリアルに感じさせるには、豊かな発想とそれを描き出す表現力の両方が欠かせません。日々の経験や作品鑑賞を通して、想像力を鍛えておくことが重要です。
デジタルツールを扱うスキル
現在のキャラクターデザインは、CLIP STUDIO PAINTやPhotoshopなどのデジタルツールが主流です。
アナログだけでなくデジタルでも描けるようになれば、表現の幅が大きく広がります。色の調整やレイヤー管理などに慣れてくると、細部までこだわったデザインができるようになるでしょう。
さらにソーシャルゲームやアニメーションの現場では、3DCGの知識も重視されるようになっています。これらの作業環境に慣れておけば、現場でもスムーズに対応できるでしょう。
コミュニケーション能力
キャラクターデザインは1人で完結する仕事ではなく、複数の人と連携して進める仕事です。
プロジェクトではプロデューサーやディレクターからの指示を正しく理解し、意図に合ったデザインを提出することが求められます。そのためには「聞く力」や「伝える力」が重要です。
特にゲームやアニメ制作ではチーム全体で作品を作り上げるため、自分の意見を的確に伝えるスキルも欠かせません。円滑なやり取りができれば、より良いキャラクター制作につながるでしょう。
トレンド感覚とファッションの知識
キャラクターの服装や髪型は、プレイヤーや視聴者が注目する大切な要素です。
そのため、現代のファッションや流行に敏感であることもデザイナーとしての強みになります。たとえば、SNSで流行しているスタイルやカラーをデザインに取り入れることで、今の時代に合ったキャラクターを生み出せます。
日頃からファッション雑誌やストリートスタイルをチェックする習慣を持つと、デザインの引き出しが増えるでしょう。
フリーランスのキャラクターデザイナーに向いている人

フリーランスとしてキャラクターデザインの仕事に挑戦したいと思っていても、自分に向いているのかどうかで悩んでいませんか?そこで、ここではキャラクターデザイナーに向いている人の特徴を解説します。
自身に合った働き方を考えながら、夢を形にするためのヒントにしてみてください。
- アニメやゲームに興味のある人
- 柔軟な対応力がある人
- 協調性とコミュニケーション力がある人
- 絵を描くのが好きな人
- アイデアを出すのが得意な人
- 幅広いジャンルに対応できる人
- デジタルツールに強い人
- プレッシャーを楽しめる人
アニメやゲームに興味のある人
キャラクターデザインの仕事は、ゲームやアニメ業界と密接に関わっています。そのため、作品やキャラクターに対して愛着や理解がある人は、世界観に合った魅力的なデザインを生み出しやすくなります。
好きなジャンルの知識を活かして、ファンの心に届くキャラクターを描けるでしょう。アニメやゲームに愛着・理解がある人は、細部にこだわる意識も養われている傾向にあるため、強みが生まれます。
柔軟な対応力がある人
キャラクター制作には、常に修正や改善がつきものです。自分の提案が採用されないこともありますが、意見を受け入れて前向きに改善できる人は成長しやすいです。
指摘を素直に受け止めて、より良い作品に活かす姿勢が結果に繋がります。変化に強く柔軟な発想ができる人は、クライアントからも信頼されやすいでしょう。
協調性とコミュニケーション力がある人
フリーランスでも、チームでの作業は避けられません。アニメーターや3DCG担当者、プログラマーなど多くの専門職と連携して1つの作品を完成させるには、円滑なやり取りが必要です。
そこで自分の役割を理解し、相手の意図を汲み取る力が重要です。他者と協力しながらものづくりに取り組める人は、どんな現場でも力を発揮できるでしょう。
絵を描くのが好きな人
キャラクターデザイナーにとって、絵を描くことが好きという気持ちは何よりの原動力です。
自分の頭に浮かんだキャラクターを形にする作業に没頭できる人は、どんな状況でも前向きに取り組めます。特に、自分だけのキャラクターを創作するのが楽しいと感じるなら、適性が高いと言えるでしょう。
好きだからこそ継続できる、それが最大の強みです。
アイデアを出すのが得意な人
キャラクターデザインでは指示通りの作業だけでなく、自ら提案できる力も求められます。依頼された内容に対して期待以上の提案をすることで評価が上がり、次の仕事にもつながります。
人を驚かせるような新しい発想ができる人は、常に求められる存在になれるでしょう。キャラクターデザインは、独創性と応用力の両方を発揮できる場面が多い仕事です。
幅広いジャンルに対応できる人
キャラクターといっても、人間だけとは限りません。動物・モンスター・ロボットなど、作品によって求められるデザインは多種多様です。
どのようなテーマにも柔軟に対応できるスキルを持つ人は、仕事の幅が広がります。得意ジャンルに加えて、新しい分野にも積極的に挑戦する姿勢を持ちましょう。
デジタルツールに強い人
現代のキャラクターデザインでは、イラストだけでなくCGへの理解も求められています。リアルな質感や立体感が求められる場面では、CG技術が大きな武器になります。
ソフトの操作や3DCGの知識があれば、さまざまなニーズに対応でき、制作現場でも重宝されるでしょう。デジタルスキルは、キャリアアップのカギです。
プレッシャーを楽しめる人
キャラクターの出来栄えは、作品の印象を大きく左右します。そのため責任は重く、常に期待がのしかかります。しかし、その緊張感を楽しめる人や、自分の作品が表に出ることにワクワクできる人は、キャラクターデザイナーへの適性があると言えるでしょう。
プレッシャーを原動力に変えられる人ほど、第一線で活躍できます。
フリーランスがキャラクターデザイナー案件を獲得するには

フリーランスで活動するには、安定して案件を獲得することが欠かせません。営業や交渉が苦手でも、方法を工夫すれば案件獲得のチャンスは広がります。
ここでは、フリーランスのキャラクターデザイナーが案件を獲得する方法をご紹介します。
- エージェントサービスを利用する
- クラウドソーシングを活用する
- SNSやホームページで情報発信する
- 人脈を活用する
- コンテストやストックイラストで実績を作る
エージェントサービスを利用する
自分で営業せずに仕事を得たい人には、エージェントサービスの利用が効果的です。
エージェントはフリーランスと企業の間に入り、スキルや希望に合う案件を提案してくれます。案件の紹介だけでなく報酬交渉や契約書の確認、確定申告などのサポートも受けられるのが特徴です。
週5勤務の常駐案件や週2~3日のリモート案件など、働き方の希望に合わせた提案も可能です。エージェントに登録するだけで担当者が付くため、自分で営業しなくても案件を受けられる環境が整います。
エージェントサービスでは、大規模なプロジェクトや高単価の仕事にも出会えるチャンスがあるでしょう。
クラウドソーシングを活用する
自分のペースで仕事を探したい人は、クラウドソーシングサイトの利用がおすすめです。企業がサイト上で公開した案件に対し、フリーランスが直接応募できます。
仕事の種類も豊富で、短期間のタスクから長期契約まで幅広く選べます。ある程度は報酬額や作業時間も決められるため、柔軟に働けるでしょう。
気軽に始められる案件も多いため、経験を積みたい初心者にも向いています。人気のクラウドソーシングサービスではキャラクターデザインに特化した案件も多く、スキルを活かした仕事を見つけやすいです。
SNSやホームページで情報発信する
継続的に仕事を得たいなら、SNSやホームページでの情報発信も行ってみましょう。自分の作品を積極的に公開し、実績やスキルを見てもらうことで、クライアントの目に留まりやすくなります。
特にInstagramやX(旧Twitter)など、画像の投稿がしやすいSNSは効果的です。ホームページにはポートフォリオを掲載しておくと、声をかけてもらえる機会が増えるでしょう。
特定のテーマで統一した投稿を続けることで、自分の得意分野を印象づけることもできます。
人脈を活用する
知人・友人・同業者とのつながりも案件獲得の重要なルートで、人脈を通じて仕事が舞い込むケースは少なくありません。過去に一緒に働いた人や、フリーランス仲間との関係を大切にすることで、自然に仕事を紹介してもらえることがあります。
またクリエイター向けの勉強会やイベントに参加することで、新たなコネクションが生まれる可能性もあります。人とのつながりを広げておくことが、安定した案件獲得につながるでしょう。
紹介での仕事は信頼関係が前提となるため、継続的な依頼に繋がりやすいのもメリットです。
コンテストやストックイラストで実績を作る
ポートフォリオに実績を追加したい人は、コンテストやストックイラストにも挑戦してみてください。
イラストコンテストで入賞すれば賞金を得られるだけでなく、実績としてクライアントにアピールできます。コンテストでの受賞歴は信頼度を高める要素になるため、積極的に応募してみましょう。
一方、ストックイラストは素材サイトを通じて販売できて、継続的に収益を得られる可能性があります。時間があるときに作品を追加しておけば、働いていない時も収入が発生します。地道に作品数を増やしていくと、徐々に報酬がアップするでしょう。
スキルを磨いて人気キャラクターデザイナーを目指そう

スキルを活かして、自分の描いたキャラクターを世の中に届けられるのがキャラクターデザイナーです。フリーランスとして独立するには画力や想像力、デジタルスキルに加え、コミュニケーション力や柔軟な対応力が求められます。
安定した収入を得るにはクラウドソーシングの利用やSNSでの情報発信、人脈づくりも大切です。しっかり準備すれば、自分のペースで働きながら高収入も目指せるでしょう。
理想の未来を叶えるために、ぜひキャラクターデザイナーへの第一歩を踏み出してみてください。
執筆者名Ruben
編集企画CWパートナーシップ・フリサプ編集チーム