「e-Taxで確定申告が楽になるって本当?」
「毎年の確定申告が大変」
このような方はいませんか?
確定申告の季節が近づくたびに、手続きの煩雑さや時間のかかる準備に頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。とくにフリーランスや副業をしている方にとっては、帳簿作成や書類提出など負担が大きいものです。
そのような問題を解決してくれるのがe-Tax(イータックス)です。この記事では、e-Taxを使った確定申告のメリットや手順、注意点についてわかりやすく解説します。
簡単かつ効率的に申告を済ませることで、あなたの税務作業は劇的に楽になるでしょう。
※この記事は2025年1月時点での情報に基づいて執筆されています
e-Taxとは?

e-Taxは、国税に関する電子申告と納税が行えるシステムです。e-Taxを使うことで所得税の確定申告や法人税、消費税などの手続きが、インターネットを通じて効率的に進められます。
従来の紙ベースでの手続きのように申告書を郵送する必要がないため、郵送費や移動の手間が省けます。さらにインターネットを介してデータ送信するので、申告書が税務署に届くまでの時間も大幅に短縮できるでしょう。
自宅やオフィスから簡単に手続きができるため、とくに確定申告の繁忙期にはe-Taxで混雑を避けられます。ただし、e-Taxでもアクセス集中が起こる場合はあるため、余裕を持って申告しましょう。
スマートフォンやパソコンを使って、申告書の作成から提出までが一貫して行えるので、e-Taxは非常に便利なシステムと言えるでしょう。
出典:【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
e-Taxの機能と特徴
e-Taxは、所得税・法人税・相続税・贈与税などの申告に対応しています。電子納税や申請・届出も行え、申告・納税に必要な手数料の支払いも可能です。
さらに、電子納税証明書の請求・発行も簡単に手続きできます。国税庁が提供する「確定申告書等作成コーナー」を利用することで、申告書の作成と提出ができます。また、データを直接e-Taxに送信できる会計ソフトを使えばさらに便利です。
スマートフォンでの利用がさらに便利に
2023年1月以降、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で青色申告決算書・収支内訳書を作成する場合に限り、事業所得・不動産所得の確定申告もスマートフォン専用画面から直接行えるようになっています。これにより、より多くの利用者が手軽に申告手続きを行えるようになりました。
さらに2024年1月からは、e-Taxとマイナポータルの連携機能が強化されました。源泉徴収票や小規模企業共済掛金などの情報が自動入力されるため手間が減り、手続きがスムーズになります。
ただしスマートフォンを使った青色申告は、土地や株式の売却による所得など一部の所得形態の申告制限があり、すべてのケースで利用できるわけではない点は注意しましょう。
出典:令和5年分の確定申告はマイナンバーカードとe-Taxでさらに便利に!|国税庁
e-Taxで可能な手続きは?

e-Taxでは、具体的にどのような手続きが行えるのでしょうか?以下では、e-Taxが対応する手続きについて詳しく解説します。
- 確定申告と電子申告
- 電子納税
- 添付書類の提出
- 個人事業の開業・廃業等届出や青色申告承認申請書の提出
確定申告と電子申告
e-Taxは所得税・法人税・消費税などの確定申告に対応しています。所得税の確定申告では、1年間の収入や経費を基に納税額を確定し、申告書をオンラインで提出できます。
とくに個人事業主やフリーランスにとって、事業所得・不動産所得の申告が効率的に行える点が魅力です。
また、e-Taxソフトや国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、申告書作成から送信まで一貫してオンラインで完結します。ただし、パソコン・スマートフォンなどの利用ツールによっては一部の手続きが制限されるため、ツールの適用範囲を事前に確認することが大切です。
電子納税
電子納税は、e-Taxの主要な機能の1つです。所得税・法人税・消費税などの納税がオンラインで完結するため、手続きが簡素化されます。電子納税には「ダイレクト納付」「インターネットバンキング」「振替納税」の3種類があり、それぞれに必要な準備があります。
即時または指定日に引き落としされるダイレクト納付を利用するには、事前に税務署での手続きが必要です。インターネットバンキングでは、電子納税に対応する口座からの振り込みや、ペイジーなどを使えます。
振替納税は納税者の預金口座から、振替日に引き落としされます。
添付書類の提出
e-Taxでは申請・届出に必要な添付書類を画像データで提出できます。紙の書類を準備する手間が省け、効率的に手続きを進められるでしょう。
ただし一部の書類は画像データでの提出に対応していない場合があるため、事前確認が必要です。
個人事業の開業・廃業等届出や青色申告承認申請書の提出
「開業届」や「青色申告承認申請書」の提出も、e-Taxで行えます。フリーランスは青色申告を選択すると節税対策につながるので、e-Taxで申請すると良いでしょう。
さらに、廃業や事務所の変更に関する届出もe-Taxで対応可能です。これなら税務署への訪問や郵送の手間が省けて、時間を有効活用できます。
ただし、青色申告で65万円控除を受けるには「複式簿記で記帳を行い、貸借対照表と損益計算書を提出する」など というような、複数の条件を満たす必要があるので注意しましょう。
なお、紙での申告でも、最大55万円までの控除は受けられます。
さらに、廃業や事務所の変更に関する届出もe-Taxで対応可能です。これなら税務署への訪問や郵送の手間が省けて、時間を有効活用できます。
e-Taxで確定申告するメリット

確定申告はフリーランスや給与所得者など、多くの人が関わる重要な手続きです。確定申告にe-Taxを活用することで、従来の紙媒体での申告に比べて大きなメリットを享受できるでしょう。
- 自宅で簡単に手続きできる
- 添付書類の提出を省略できる
- 青色申告者の控除額が増える
- 還付が早い
- 期限直前でも対応可能
自宅で簡単に手続きできる
e-Tax最大の特徴は、インターネットを通じて自宅や事務所から申告が完了する点です。申告期間中は24時間いつでも手続きが可能で、税務署に出向く必要はありません。
また、紙の書類を印刷して郵送する手間も省けるため、時間やコストを節約できます。とくに忙しいフリーランスの方にとっては嬉しいシステムです。
添付書類の提出を省略できる
従来の確定申告では社会保険料控除証明書や医療費の領収書など、多くの添付書類が必要でした。しかしe-Taxでは、これらの書類を省略できる場合があります。
省略できるのは、源泉徴収票など特定の書類が、税務署で電子データとして確認できる場合です。すべての書類が省略の対象となるわけではない点は気をつけましょう。
具体的には源泉徴収票や寄付金控除証明書、住宅ローン控除に関する証明書などが省略の対象です。ただしこれらの書類は5年間保管する必要があり、税務署から提出を求められた際に提示できるように準備しておきましょう。
青色申告者の控除額が増える
青色申告を行う際、e-Taxを利用すると控除額が増える特典があります。電子申告で確定申告をした青色申告者は最大65万円の特別控除を受けられます。
一方、紙での申告の場合は控除額が最大55万円です。このように、電子申告を活用することで節税効果がさらに高まります。
とくに正確な記帳と帳簿管理が求められる青色申告者にとって、工程を簡略化できるe-Taxの利用は大きなメリットとなるでしょう。
還付が早い
税金の還付がある場合、e-Taxを利用することで処理がスピードアップします。書面での申告では還付まで1~1.5か月ほどかかることがありますが、e-Taxでは3週間程度で処理されることもあるため、早めに資金を必要とする人にとってはメリットと言えるでしょう。
なお、申告を終えた後は審査結果や還付金の状況をe-Taxで確認できます。また、納税が必要な場合もe-Taxから手続きを進められるため、申告から納税までがオンラインで完結できます。
期限直前でも対応可能
確定申告の期限日である3月15日の23時59分までにe-Taxで手続きを終えれば、期限内提出として受理されます。忙しい人や期限ギリギリになりがちな人でも安心です。
ただし、過去期間中にサーバーがダウンしたこともあるため、余裕を持って申告を行いましょう。
訂正申告が簡単
申告内容に誤りがあった場合でも、e-Taxを利用すれば簡単に訂正申告が行えます。再送信するだけで新しい申告内容が上書きされるため、手間がかかりません。
申告後のミスが見つかった場合でも、必要以上の手間がかからず迅速に対応できます。
e-Taxで確定申告する際の注意点

e-Taxを利用した確定申告は多くのメリットがある一方で、注意点もいくつか存在します。事前に注意点を押さえておくことで、スムーズに手続きを進められるでしょう。
- 事前準備が必要
- 初めての利用時に手間がかかる
- 安定したインターネット環境が必要
- 不安がある場合は代替手段も検討する
事前準備が必要
e-Taxを始めるには、事前準備が必要です。マイナンバーカードの取得や、利用者識別番号(ID)の登録、マイナンバーカードを読み取るICカードリーダライタの用意などが必要です。これらの準備を整えないと、e-Taxを利用できません。
ただし、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンを使っている場合は、ICカードリーダライタは不要です。
マイナンバーカードがなくても確定申告は行えますが、マイナンバーを使って申告したい場合は、自治体で早めに申請することをおすすめします。
また、マイナンバーカードを使う場合は、対応するスマートフォンを利用するか、ICカードリーダライタを購入する必要もありますが、これらの準備は初年度のみなので、2年目からは準備が楽になるでしょう。
初めての利用時に手間がかかる
e-Taxではパソコンやスマートフォンを操作するため、電子機器の操作に不慣れな人にとっては手続きが複雑に感じられることがあります。とくに、専用ソフトやウェブサイトの操作方法に慣れるまで時間がかかるかもしれません。
しかし一度登録を済ませて使い方を覚えれば、翌年以降の申告は格段にスムーズになります。そのため初回の準備をしっかり行い、必要な機器や登録情報を整えておくことが大切です。
安定したインターネット環境が必要
インターネットを使うe-Taxでは、安定した通信環境が不可欠です。通信状況が不安定な場合、途中で接続が切れたり、データの送信が完了しない可能性があります。
また大量のデータを扱う場合、回線速度が遅いと作業時間が長くなることがあります。そのため、安定したインターネット環境を整えておくことが大切です。
とくに申告期限が近づくとアクセスが集中してサイトが混雑することがあるため、早めの準備と申告を心掛けましょう。
不安がある場合は代替手段も検討する
e-Taxの操作に不安がある場合や手続きが難しいと感じた場合は、代替手段を検討するのも一つの方法です。たとえば窓口での直接手続きや、郵送での申告が可能です。
またクラウド型の確定申告ソフトを利用すれば、より直感的な操作で申告書を作成できるため、初心者にとっても利用しやすいでしょう。
e-Taxで確定申告するための事前準備とは

e-Taxを利用して確定申告を行うには、いくつかの事前準備が必要です。この準備をしっかり行うことで、申告手続きをスムーズに進められます。
ここでは、e-Taxを利用する際の事前準備について詳しく解説します。1つずつ準備していけば、問題なく確定申告を行えるようになるでしょう。
- 端末とソフトウェアの確認
- 電子証明書の取得
- 利用者識別番号の取得
- 電子証明書の読み取り
端末とソフトウェアの確認
e-Taxを利用するには、使用する端末やソフトウェアの環境を整える必要があります。e-Taxはパソコン用のWeb版やインストール版、スマートフォン用のSP版が提供されており、それぞれ推奨される環境が異なります。
たとえばパソコンで利用する場合、Windows 10や11、Mac OS 10.15以降が推奨環境です。また、ブラウザとしてはMicrosoft EdgeやGoogle Chrome、Safariが対応しています。
スマートフォンを利用する場合はAndroid 10以降やiOS 14以降が必要です。環境が整っているか確認したうえで、必要なソフトウェアやアプリを事前にインストールしておきましょう。
なお上記の推奨環境や、ブラウザの対応状況が変更されることがあるため、最新情報をe-Taxの公式サイトで確認しておくと安心です。
電子証明書の取得
e-Taxでは、データの改ざん防止や本人確認のために電子証明書が必要です。この証明書には主にマイナンバーカードが使用されます。
マイナンバーカードを未取得の場合は、早めに発行手続きを進めましょう。申請から発行までには3週間から1か月ほどかかることがあります。
マイナンバーカード以外の電子証明書も利用可能ですが、取得方法や費用は発行機関によって異なるため、事前の確認が必要です。
利用者識別番号の取得
e-Taxの利用には、16桁の利用者識別番号が必要です。この番号はe-Taxサイトからのオンライン申請や、税務署での書面提出によって取得できます。
オンラインで取得する場合は、必要事項を入力して送信するだけで手続きが完了します。一度取得した利用者識別番号は、翌年以降も利用可能です。初回のみ取得手続きが必要となるため、忘れずに準備しておきましょう。
電子証明書の読み取り
マイナンバーカードでe-Taxを利用する際には、電子証明書の読み取りが必要です。これにはICカードリーダライタや、対応するスマートフォンが必要です。
スマートフォンの場合、マイナンバーカード読み取り機能が搭載されている機種である必要があります。また読み取りの際には「マイナポータルアプリ」やQRコード認証を活用すると、スムーズに操作できます。必要な機器やアプリの準備を忘れずに行いましょう。
e-Taxで確定申告する4つの方法

ここでは、e-Taxを用いた確定申告の具体的な方法についてわかりやすく解説します。4つの方法があるので、それぞれの方法の特徴を知り、自身に合った方法を選びましょう。
- e-Tax対応の会計ソフトを使う方法
- 会計ソフトとe-Taxを併用する方法
- スマートフォンを使う方法
- パソコンを使う方法
e-Tax対応の会計ソフトを使う方法
e-Tax対応の会計ソフトを使用すると、帳簿作成から確定申告書の提出まで、1つのソフトで完結します。会計ソフト内で日々の取引を記帳して申告書を作成した後に、そのままe-Taxを利用して送信できるのが大きな特徴です。
ただしこの方法で申告するには、e-Tax対応のソフトを購入する必要があります。導入コストはかかりますが、帳簿作成から申告までをスムーズに進められるため、フリーランスの方にもおすすめです。
会計ソフトとe-Taxを併用する方法
会計ソフトがe-Tax非対応の場合、確定申告書の作成と電子申告を別々に行う必要があります。そこで、まずは会計ソフトで申告書を作成し、そのデータをe-Taxにアップロードして申告しましょう。
将来的にe-Taxを活用し続ける場合は、対応した会計ソフトに切り替えることで、手間を減らすことにつながります。
スマートフォンを使う方法
スマートフォンを使えば、国税庁の「確定申告書作成コーナー(スマホ版)」にて申告書を作成し、e-Taxソフト(SP版)を利用して送信できます。
2023年からは、青色申告決算書や収支内訳書もスマートフォンで作成可能となり、さらに便利になりました。
スマートフォンを使う方法は、外出先でも操作できて、特別な機器を用意する必要がない点が魅力です。ただし帳簿作成などは別途で行う必要があるでしょう。
パソコンを使う方法
パソコンを使う方法では、国税庁の「確定申告書作成コーナー(PC版)」を利用します。この方法では、帳簿の数値を入力するだけで簡単に申告書を作成できるため、電子機器の操作が苦手な方にもおすすめです。
作成後は、e-Taxを通じてそのまま申告が完了します。パソコン版では詳細な設定や入力が可能なので、より複雑な申告が求められる場合にも向いています。
e-Taxで確定申告の手間を減らそう

自宅やオフィスから、簡単に確定申告や納税手続きを行える便利なシステムが「e-Tax」です。とくに青色申告者には特別控除額が増える特典や、添付書類の提出省略、還付金の早期受け取りといった大きなメリットがあります。
スマートフォンやパソコンを利用して申告手続きをオンラインで完結できるため、多忙な方にもおすすめです。
ただし利用開始時にはマイナンバーカードの準備や利用者識別番号の取得、対応機器の準備などが必要で、初めての利用時には手間がかかることもあります。しかし一度準備を整えてしまえば翌年以降は格段に楽になるので、心配し過ぎることがありません。
e-Taxを活用すれば時間と手間を節約しながら、効率的に確定申告を進められます。ぜひこの記事を参考に、e-Taxでの確定申告に挑戦してみてください。
執筆者名Ruben
編集企画CWパートナーシップ・フリサプ編集チーム